著者:澤村亮(リハビリコンサルタント・理学療法士/Link Reha代表)
はじめに
整形外科の院長先生や事務長の方とお話ししていると、
「ホームページはある」
「Googleビジネスプロフィールも作っている」
「それでも思ったほど患者さんにつながらない」
という声をよく伺います。
私は医療専門のWEBコンサツタントとして現場に関わり、さらに整形外科のリハビリ部門の立ち上げ・運営改善・Web支援にも携わってきました。その中で強く感じるのは、これからの時代は“ホームページがあるだけ”では弱いということです。
これからは、患者さんに伝わるだけでなく、GoogleやAIにも「どんなクリニックなのか」が正しく伝わる情報設計が必要です。
実際にGoogleも、AI検索機能の中でサイトの内容を理解しやすくすることや、利用者にとって役立つ信頼性の高い情報づくりの重要性を示しています。
《出典》AI Features and Your Website(Google Search Central)
https://developers.google.com/search/docs/appearance/ai-features
《出典》Creating Helpful, Reliable, People-First Content(Google Search Central)
https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/creating-helpful-content
また、医療需要の面でも、今までと同じ感覚では難しくなる可能性があります。厚生労働省の資料では、全国の外来患者数は2025年頃にピークを迎える見込みが示されており、その後は高齢化の進行や地域差の拡大の中で、これまで通りの外来集患が難しくなる地域も増えていくと考えられます。
つまり、これからの整形外科は、
「いい医療をしていれば自然に患者さんが来る時代」から、
「強みが伝わっているところが選ばれる時代」へ変わっていく、
ということです。

なぜ今、クリニックHPの見直しが必要なのか
2026年以降は、今まで通りの集患が通用しにくくなる可能性がある
整形外科の経営を考えるうえで、今後の大きな前提として見ておいたほうがよいのが、外来患者数の変化です。
厚生労働省の資料では、全国ベースで外来患者数は2025年頃にピークを迎える見込みが示されています。もちろん地域差はありますが、今後は年齢層がさらに上がることで、これまでのように安定して外来通院ができる方ばかりではなくなっていきます。
《出典》新たな地域医療構想について P4(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/001328814.pdf
実際の現場でも、
- 痛みはあるが通院頻度を減らす
- 家族送迎が難しくなり来院しにくくなる
- 通所や訪問サービスに移行する
- 受診が必要でも受診行動そのものが減る
といったことは珍しくありません。
さらに、クリニック数は地域によって増えており、同じ地域の中で患者さんを取り合う環境が強まっています。以前よりも、患者さんがWebで比較してから来院を決める流れが強くなっているため、「近いから来る」「昔からあるから来る」だけでは弱くなりやすいです。
私が現場で感じるのは、院内の取り組みはしっかりしているのに、Web上ではその価値が十分に伝わっていないクリニックが本当に多いということです。これでは、せっかく良い診療やリハビリを行っていても、比較検討の段階で不利になります。
今後の整形外科経営では、医療の質だけでなく、
「その質が患者さんに伝わる形になっているか」
が重要になります。
交通事故の減少も、整形外科の新患構造に影響する
地域差はありますが、見落としやすい要素として、交通事故の減少もあります。
近年は自動車の安全性能向上もあり、交通事故件数や交通事故死者数は長期的には減少傾向です。
《出典》交通事故統計(警察庁)
https://www.npa.go.jp/publications/statistics/koutsuu/index_jiko.html
もちろん整形外科の患者さんは事故由来だけではありません。ただ、事故後の頚部痛や腰痛、打撲、捻挫などによる受診が一定数ある地域では、その母数が減ることは無視できません。
つまり整形外科は今後、
高齢化による通院行動の変化
競争環境の激化
事故由来患者の減少
といった複数の要因の中で経営を考えていく必要があります。
だからこそ、今まで以上にWEB対策が必要になります。
AI検索の時代に、なぜHPの情報設計が重要なのか
AIで表示されなければ、存在が伝わりにくくなる
これからは、患者さんの検索行動がさらに変わっていきます。
今までは「磐田市 整形外科」のような単語検索が中心でしたが、今後はAIに対して、
「膝が痛いけれど、どこに相談したらよいか」
「腰痛でリハビリを丁寧にみてくれる整形外科はあるか」
「肩の痛みで手術以外の相談がしやすいクリニックはあるか」
といった、悩みをそのまま文章で質問する検索が増えていきます。
GoogleもAI OverviewsやAI Modeなど、AIを活用した検索体験を広げています。
《出典》AI Features and Your Website(Google Search Central)
https://developers.google.com/search/docs/appearance/ai-features
この流れの中では、AIが候補として挙げるクリニックに入らなければ、患者さんに存在そのものが伝わりにくくなります。しかも、AIの回答では一覧で何十件も出るわけではなく、限られた数の候補しか見られないため、そこに入るかどうかの差は大きくなります。
私はここが、今後の整形外科のWEB集患で非常に大きな分かれ目になると考えています。
ただし今は、まだ競合のWEB対策が弱いところも多い
一方で、今はまだ大きなチャンスもあります。
というのも、整形外科の中にはまだ、
- HPの情報が薄い
- リハビリの内容がほとんど書かれていない
- Googleビジネスプロフィールが最低限しか整っていない
- 症状別ページがない
- FAQがない
- ブログが戦略的に使われていない
というところが少なくないからです。
つまり今は、HP対策、SEO、MEOでも十分に成果が出やすい時期です。
実際に私が担当している無床診療所では、令和7年4月から整形外科のSEO・MEO対策に介入し、前年同月と比較して月の延べ患者数が400〜500名程度増加したケースがあります。特にMEOの星評価の改善は影響が大きかった印象があり、評価向上とMEO順位、利用者数の増加には相関がみられました。
もちろん、これは地域条件や院の体制にも左右されるため、どこでも同じ結果になるとは言えません。ただ少なくとも、競合がまだ整っていない今は、正しく取り組んだ院が先に抜けやすいのは実感としてあります。
AI時代だからこそ難しくなったのではなく、
今はまだ「正しく整えた院」が成果を出しやすい時期です。
後発が上がりにくくなる前に、早めに手を打つ価値があります。
AI検索で選ばれるために必要なのは、HP単体ではなく“Web全体の整合性”
AIはHPだけを見ているわけではない
ここでよく誤解されるのですが、AI検索対策は「HPだけ頑張ればよい」という話ではありません。
AIやGoogleは、
HPの内容
Googleビジネスプロフィール
SNSでの発信
他サイトからのリンク
サイテーション(自院名・住所・電話番号などの外部掲載)
など、複数の情報源からクリニックを把握していきます。
Googleも、ローカル検索で見つかりやすくするために、ビジネス情報の正確性や一貫性が大切であることを示しています。
《出典》Tips to improve your local ranking on Google(Google Business Profile Help)
https://support.google.com/business/answer/7091
つまり、
HPでは「リハビリに力を入れている」と書いているのに、
GBPではその情報が弱い、
SNSでは全く違う見え方をしている、
外部サイトでは古い情報が残っている、
という状態では、AIに正しく理解されにくくなります。
私が実際のコンサル現場で感じるのは、こうした“情報のズレ”がかなり多いということです。院内では当たり前に分かっていることが、Web上ではバラバラになっているのです。
各媒体で一貫性を持たせることが、AI時代の基本になる
AI時代に大切なのは、一貫性を持った情報発信です。
まずは、自院の強みや価値を言語化し、それを各媒体で統一して伝えることが重要です。
たとえば、
- どんな患者さんに役立てるのか
- どの症状や悩みに強いのか
- リハビリはどんな体制なのか
- 何を大切にしているのか
- 他院との違いは何か
このあたりが媒体ごとにズレていると、患者さんにもAIにも伝わりにくくなります。
逆に、ここがそろってくると、クリック率や理解度が高まりやすくなります。結果としてGoogleからの評価が高まり、順位や露出に差が出てくる可能性があります。差が大きくつき始めると、後発が追いつきにくくなるため、早めに土台を作ることが重要です。

患者さんにつながるクリニックHPは、まず「何を伝えるか」が整理されている
見た目の前に、患者さんが知りたいことを整理する
ホームページ改善というと、デザインや見た目の話になりやすいです。
もちろん第一印象も大切ですが、私が先に見るのは見た目ではなく情報の構造です。
なぜなら、どれだけきれいでも、
- どんな症状を相談できるのか分からない
- リハビリの特徴が分からない
- 初診の流れが分からない
- 医師やスタッフの考え方が分からない
- 他院との違いが分からない
という状態では、患者さんは不安になって離脱するからです。
Googleも、ページタイトルや見出し、本文の中で、利用者が理解しやすい形で情報を整理することの大切さを示しています。
《出典》Google Search Essentials(Google Search Central)
https://developers.google.com/search/docs/essentials
整形外科のHPでは、特に以下が整理されていることが重要です。
- どのような症状や疾患に対応しているか
- リハビリテーションの特徴
- 医師とセラピストの連携体制
- 初診や予約の流れ
- よくある質問
- 通院する患者さんが不安に思う点への回答
これはSEOのためだけではありません。
患者さんが「ここなら相談しやすそうだ」と感じるために必要な情報です。
強みは院内で分かっているだけでは意味がない
支援先でよくあるのは、院内では誰もが分かっている強みが、HPではほとんど表現されていない状態です。
たとえば、
- リハビリの質が高い
- セラピスト教育に力を入れている
- 院長と現場の連携がスムーズ
- 保存療法を大切にしている
- 高齢者にも通いやすい配慮がある
こうしたことは、院内のスタッフからすると当たり前かもしれません。ですが、患者さんから見れば、書かれていないことは伝わっていないのと同じです。
AIも同じで、Web上に載っていないことは認識しづらくなります。
だからこそ、HPは単なる名刺ではなく、自院の価値を言語化して伝える場として考える必要があります。
自院の価値を言語化することが、AI時代の第一歩
まずは「どの患者さんの、どんな悩みに応える院か」を明確にする
AI時代に大切なのは、テクニックの前に自院の価値を言葉にすることです。
私は整形外科の支援をするとき、まず
「誰に、何を、どう提供している院なのか」
を整理するところから始めます。
たとえば同じ整形外科でも、
- 高齢者の運動器リハに強い
- スポーツ障害に強い
- 慢性疼痛への対応が丁寧
- 手術後のフォローが手厚い
- リハビリ部門の体制が充実している
など、それぞれ強みは違います。
ここが曖昧なままHPを作ると、ページ数を増やしても全体がぼやけます。
逆に、ここが明確になると、HP、MEO、SNS、ブログの内容まで一貫しやすくなります。
AIに自院がどう認識されているかを確認する視点も重要
今後は、AIに対して直接、
「○○医院をどのように把握していますか」
と聞いてみることも有効です。
ChatGPT、Gemini、AI Mode、Claudeなど、検索や情報収集の癖はそれぞれ少しずつ違います。
そのため、複数のAIで確認してみると、
- 自院の強みが正しく伝わっているか
- 誤った情報が混じっていないか
- どの媒体の情報が拾われやすいか
- 何が不足しているか
が見えてきます。
この“AIから見た自院像”と、自院が本来伝えたい内容にズレがあるなら、その修正が必要です。AI時代の対策とは、派手な裏技ではなく、ズレを減らして正しい情報を増やしていく作業だと私は考えています。
AI対策の出発点は、
「AIに勝つこと」ではなく「AIに正しく理解してもらうこと」です。
AIに選ばれやすいHPにするために必要なページ構成
症状別ページ・お悩み別ページを増やすことが重要
AI検索では、患者さんは単純なキーワードだけでなく、悩みをそのまま入力することが増えていきます。
たとえば「磐田市 整形外科」だけでなく、
「膝が痛くて階段がつらい」
「肩が上がらないが手術以外の方法も知りたい」
「腰痛が長引いていてリハビリが丁寧な整形外科を探している」
のように、かなり具体的なお困りごとで調べる流れが強くなります。
HPの中に、こうした悩みに対応したページがなければ、患者さんにもAIにも拾われにくくなります。整形外科のHPでは、総合的な診療案内ページだけでは弱いことが多く、症状や悩みごとにページを分けていくことが重要です。
たとえば、
- 膝の痛み
- 腰痛
- 肩の痛み
- 首の痛み
- 変形性膝関節症
- 五十肩
- 坐骨神経痛
- スポーツ障害
- 骨折後のリハビリ
- 手術後の機能回復
- 姿勢や歩行の不安
- 高齢者の運動機能低下
といった、疾患別・症状別・お困りごと別ページがあると、患者さんにもAIにも非常に伝わりやすくなります。
私が現場で感じるのは、整形外科の患者さんは「病名」だけではなく、「生活の中で何に困っているか」で探していることが少なくないということです。
だからこそ、専門用語だけでなく、患者さんが実際に使う言葉でページを用意することが大切です。
HPは「診療案内」だけでなく、
患者さんのお困りごとに答えるページ集として設計したほうが強くなります。
Q&AページはAI時代と相性がよい
AI検索と相性がよいのが、よくある質問と回答の整備です。
なぜなら、AI検索そのものが「質問→回答」という形に近いからです。
整形外科のHPでよくあるのは、患者さんが知りたいことが載っていない状態です。
たとえば、
- リハビリだけ受けたいが受診は必要か
- どのくらいの頻度で通うのか
- 予約制か
- 医師とセラピストは連携しているか
- 交通事故後の相談は可能か
- 他院通院中でも相談できるか
- 高齢の家族でも通いやすいか
こうした内容は、受付ではよく聞かれるのに、HPには書かれていないことが多いです。
ですので、FAQは難しく考えず、まずは現場でよく聞かれることをそのまま整理するところから始めるのがよいです。
状態や時期によって異なります。医師の診察で状態を確認したうえで、必要に応じてリハビリを継続していく流れになります。詳しくは初診時にご相談ください。
症状や受傷状況によって対応は異なりますが、まずは状態確認のためにご相談ください。必要な説明や流れについても、受診時に確認していくことが大切です。

ブログは、AI時代に差別化しやすい重要な資産
ブログは詳細なお悩みに答えやすい
ブログは、整形外科が患者さんの細かい悩みに答えるのに非常に向いています。
固定ページだけでは書ききれない内容も、ブログなら扱いやすいからです。
たとえば、
- 膝痛で受診を迷っている方へ
- 腰痛が続くとき、整形外科受診を考えたいケース
- 肩の痛みで日常生活に支障が出るときの考え方
- 高齢者の転倒予防と整形外科で相談しやすいこと
- 交通事故後に痛みが続くときの受診の考え方
- 姿勢改善や運動習慣についての基本
こうしたテーマは、患者さんが検索しやすく、かつクリニックの専門性も伝えやすいです。
まだブログを戦略的に使えている整形外科は多くありません。昔はブログ作成の手間が大きく、費用対効果が見えにくかったため後回しにされやすかったのですが、今はAIを使って下書きを整理しやすくなっています。
そのため、実務経験を入れた質の高いブログを継続できる院は、今後かなり差別化しやすいと感じています。
《出典》Creating Helpful, Reliable, People-First Content(Google Search Central)
https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/creating-helpful-content
AIにテーマだけ入れて作った記事は弱くなりやすい
ここはとても大事です。
AIに「腰痛についてブログを書いて」とだけ入れてできた記事は、表面的には整って見えても、Web上の一般論をなぞっただけになりやすいです。そうなると、他院でも作れる内容になり、差別化ができません。
大切なのは、整形外科のブログに、著者自身の現場経験や実務的な観察を入れることです。
たとえば単に
「腰痛には運動が大切です」
と書くのではなく、
「実際の現場では、痛みそのものだけでなく、痛いから動かない→さらに機能が落ちる→生活が狭くなる流れが起きやすい」
「院長先生が思う以上に、患者さんは“どこまで動いてよいのか”が分からず不安を抱えている」
といった視点を入れると、記事の厚みが変わります。
ここで大切になるのがEEATです。
つまり、専門性、経験、信頼性、権威性です。
整形外科のHPでブログを書く場合は、AIにテーマだけを投げるのではなく、
自分が現場で感じてきたこと
支援先でよくある課題
患者さんがつまずきやすいポイント
院長やスタッフとの調整の中で見えてきたこと
を先に言語化してからAIに整理してもらうほうが、はるかに価値の高い記事になります。
《出典》Google Search’s guidance about AI-generated content(Google Search Central Blog)
https://developers.google.com/search/blog/2023/02/google-search-and-ai-content
AIは、AIで調べて出てくる内容よりも専門性、経験が評価されます。
AIに専門性や経験を入力して、ブログ記事を作成することでAIに検索されやすい記事ができます。
整形外科と関係の薄い発信はノイズになりやすい
ここも、意外と見落とされやすい点です。
クリニックHPのブログで、整形外科と関係の薄い娯楽情報や個人的な日記が多くなると、サイト全体の専門性がぼやけやすくなります。
たとえば、
- 架空の有名店の食レポ
- 景色の感想だけの記事
- 医療や地域連携と関係の薄い個人日記
こうした発信が増えると、整形外科として何の専門サイトなのかが見えにくくなります。
もちろん親しみやすさを出すこと自体は悪くありません。
ただし、整形外科の専門サイトとして見せたいなら、主軸と関係の薄い内容は控えめにしたほうが無難です。
逆に、
- 転倒予防
- 運動習慣
- 姿勢改善
- 地域での健康づくり
- リハビリの考え方
- 整形外科受診のタイミング
などは、整形外科サイトとして自然につながりやすいテーマです。
構造化データは、AIと検索エンジンに“意味”を伝える補助になる
構造化データは、今後ますます重要になる
構造化データは、ページの内容が何を意味しているのかを検索エンジンに伝えやすくするための仕組みです。
整形外科のサイトで考えると、
- クリニック情報
- 医師情報
- 組織情報
- FAQ
- パンくずリスト
- 記事情報
- 診療内容やサービス情報
などを、検索エンジン側が理解しやすい形で補助できます。
私はこれを、AI時代における「通訳の補助」のようなものだと考えています。
本文が大前提ですが、構造化データがあることで、検索エンジンに
「これはFAQです」
「これは組織情報です」
「これは医師の情報です」
と伝えやすくなります。
《出典》Introduction to structured data markup in Google Search(Google Search Central)
https://developers.google.com/search/docs/appearance/structured-data/intro-structured-data
今はAIを使って実装しやすくなっている
以前は、構造化データは専門業者に強く依存しやすい領域でした。
しかし今は、必要な内容を整理すれば、AIを使ってJSON-LDの原案を作り、HPに貼り付けて実装を進めやすくなっています。
ただし、ここで大切なのは、コードを入れること自体が目的ではないということです。
ページ本文にないことを無理に入れたり、存在しない情報を盛ったりするのは避けるべきです。
ですので、HP業者や専門家に相談する際は、単に「構造化データを入れてください」ではなく、
どのページに
どの種類の構造化データを
本文内容と一致した形で入れるか
まで確認したほうがよいです。
《出典》Structured data policies(Google Search Central)
https://developers.google.com/search/docs/appearance/structured-data/sd-policies
自身で構造化データを設置する場合は、
まずAIに構造化したいページのURLを入力し、該当ページに適した構造化データ(JSON-LD形式)のコードを作成します。
作成したコードは、WordPressの固定ページや該当ページに貼り付けていきます。
なお、テーマやプラグインによって貼り付け位置が異なるため、AIと壁打ちしながら適切な設置場所を確認して進めていくことが重要です。
また、作成した構造化データはそのまま使用するのではなく、
「どのような情報が記述されているか」「意図した内容が正しく反映されているか」をAIに確認しながら進めましょう。
もし内容が不十分な場合は、再度AIと壁打ちを行い、必要な情報を追加・修正して精度を高めていきます。

AIに自院がどう認識されているかを確認し、ズレを修正する
各AIで見え方が少しずつ違う
今後は、自院がAIにどう認識されているかを自分で確認する視点が大切です。
AI Mode、ChatGPT、Gemini、Claudeなどは、回答の作り方や参照の仕方に違いがあります。そのため、同じ医院名を聞いても、出てくる情報の整理のされ方や、強調される内容が少しずつ異なります。
ここで見るべきなのは、
- 医院名
- 所在地
- 診療内容
- リハビリの強み
- 医師や院の特徴
- 口コミや評判の見え方
- 他院との比較でどう見られているか
です。
AIの認識のズレは、Web上にある情報のズレや不足を映していることが多いです。
ですから、AIに質問して出てきた内容を見て、「違うな」と感じたら、その違和感を放置しないことが大切です。
修正の優先順位を決める
AIに聞いてみて、自院の認識にズレがあったときは、全部を一度に直そうとするのではなく、優先順位を決めるのが大切です。
- 医院名・住所・電話番号・診療時間など基本情報のズレを直す
- GoogleビジネスプロフィールとHPの表記をそろえる
- リハビリの特徴や対応症状が弱ければ、HPに追記する
- FAQや症状別ページを追加する
- 外部サイトに古い情報があれば更新を検討する
- SNSや院内掲示物とも表現を合わせる
Googleビジネスプロフィールでは、情報の正確性・完全性・更新性が重要です。
ですので、まずは基本情報と主要な見せ方をそろえるところから始めるとよいです。
どこまでを自院で行い、どこから専門家に相談するか
院内でできること
すべてを外注しなくても、院内で取り組めることはたくさんあります。
- よく聞かれる質問を集める
- 患者さんが使う言葉を整理する
- 自院の強みを言語化する
- スタッフ紹介やリハビリの特徴をまとめる
- GBPの基本情報を整える
- 写真を追加する
- 口コミへの返信方針を決める
こうしたことは、外部業者よりも、実際に現場を知っている院内のほうがやりやすい部分です。
特に「患者さんが何を不安に思っているか」は、受付や現場スタッフが一番よく知っています。
専門家に相談したほうがよいこと
一方で、以下は専門家やHP業者に相談したほうが進めやすいことが多いです。
- タイトル・ディスクリプションの最適化
- 見出し構造の整理
- 内部リンク設計
- 構造化データの実装
- 表示速度や技術的SEO
- ローカルSEOの細かな改善
- 計測環境の整備
- 既存サイトの改修優先順位の判断
院内で価値を言語化し、それを専門家がWeb上で伝わる形に整える。
この役割分担ができると、かなり進めやすくなります。
院内でやるべきことは、
「価値を言葉にすること」です。
専門家に頼むべきことは、
「その価値をWeb上で伝わる形に実装すること」です。
まとめ
これからの整形外科経営では、患者さんの数そのものが自然に増え続ける前提では考えにくくなります。その中で、AI検索やGoogle検索の比重はさらに高まり、Web上で自院がどう見つかり、どう理解されるかがますます重要になります。
そのときに必要なのは、単なる見た目のよいHPではありません。
どんな患者さんの、どんな悩みに応えられるのか。
リハビリや診療の強みは何か。
院として何を大切にしているのか。
それが整理され、HP、GBP、ブログ、外部媒体まで一貫して伝わっていることです。
さらに、症状別ページ、Q&A、ブログ、構造化データなどを積み重ねていくことで、AIにも検索にも理解されやすい土台ができます。今はまだ、整形外科のWeb対策が十分に進んでいない地域や院も多く、正しく取り組んだところが成果を出しやすい時期です。
これは、いま動く価値があるということでもあります。
もし今、自院のHPを見て、
「何を強みとしているかが分かりにくい」
「リハビリの価値が伝わっていない」
「AIに聞かれたときに、正しく答えてもらえる自信がない」
と感じるなら、そこには改善の余地があります。
逆に言えば、そこを整えることで、患者さんにつながる導線はまだ十分につくれます。
整形外科の価値は、これからも地域の中で必要とされ続けます。
その価値がきちんと伝わる形を整え、これからの時代にも選ばれるクリニックづくりにつながることを心より願っています。
関連サービスのご案内
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